アンコール。。。。。。魅惑的な言葉です。思わぬアンコールがあれば、バンドメンバーは
陶酔の面持ちでしょう。
しかし、たいていのアンコールは筋書きが決められているのが現実です。
このアンコールという言葉、元々はフランス語だったのが英語に侵入した単語(encore)で、「更なる演奏を求める観衆に呼び出される」というのが本来の意味です。
スペルはen- から始まりますから、an.と略すのは間違いです。
そして、アマチュア・バンドでよくありがちな、ステージに立ったままアンコールを待つのは本来おかしいということになる、本来は。。。ですヨ。
とは言っても、ポップスで、しかもアマチュアで、おもむろに一度退場し、戻ってきて、その間、それなりに見た目に格好がつくにはかなりの修行が必要でしょう。そもそも、もしアンコールのアの字もなかったら、その後をどう始末したらよいか困ってしまいます。やはり、大人のアマチュアとしては、バンドの初期段階では「アンコール風で演奏したい曲は予めセットリストに組み込んでおくのが得策でしょう
そして、技術的にも見た目のパフォーマンス的にもレベルが上がっていくにつれ、次のようなステップを踏んでいくことにしましょう。
STEP1:アンコールは最初から「無い」ものと思う。
もしアンコールがあったら、儲けもの。その日の本番で演奏した中で最も有名な曲をもう一回演奏しましょう。
STEP2:アンコール曲を決めておく。[初級]
「この曲で”一応”最後の曲です。」とMCが言って、暗にアンコール用意を匂わす作戦。
ただし、毎回やると嫌みになるので、気を付けましょう。アンコールが無かったら、すぐに退場する勇気も必要。
STEP3:エンディングテーマを決めておく。
最後の曲の拍手が比較的長ければ、拍手が鳴りやまない内にアンコール風にバンドで決めたエンディングテーマを演奏しましょう。この場合、ドラムがさりげなく小さくカウントを出してしまうがスマート。いわば、お約束アンコール風エンディングテーマ曲。
ただし、長すぎてはいけません。せいぜい1分程度。
STEP4.:アンコール曲を決めておく。[中級]
このレベルでは絶対アンコールが来るバンドに育っているので、堂々とアンコール曲を演奏しましょう。ただし、これも長すぎてはいけません。ギターソロはせいぜいAメロ(またはサビ)のコード進行×2程度にしましょう。
さらに、STEP3とSTEP4を組み合わせるのもおもしろいですね。
STEP5:アンコール曲を決めておく。[上級]
拍手が鳴りやまないうちにいったん退場してから、本来のアンコール曲を演奏する。
ただし、楽屋があるライブ会場に限ります。
STEP5.:アンコール曲を決めておかない。
アンコールがあったら、その場で曲目を決めます。でも、これはプロであってもスリリングでしょう。プロだからこそ一定以上の質が求められるからです。
ただし、コンボ・ジャズの場合は比較的可能。それはテーマ〜アドリブ〜テーマと続ける1コーラスずつの処理がルール化されている上に、「よくやる曲」の「よくあるINTRO、ENDING」などの文化がミュージシャンの間で共有化されているからです。
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(*)手許の事典(オックスフォード英英辞典第5版,1997年)では、call out by audience to ask for a further performance of sth.by sb.(**)) とあります。
(**)sth.=something sb.=somebody
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